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”食べ物にもったいないをもういちど” ~コロナ禍での世界の変化~

COVID-19による食品ロスの影響

2021年7月に全世界で25億トンの食品ロスが発生していると
世界自然保護基金(WWF)と英国「テスコ」によって
報告されました。

2011年の国連FAOによる調査では、13億トンだったのに
COVID-19の影響により、生産された食品の40%は
食べられずに廃棄されている
ことが明らかとなりました。

その量、25億トンの食品ロスの内訳は下記の円グラフの通りです。

Driven to Waste(WWF 2021.07)

農産物の食品ロスの見えない数字

なお、上記グラフ内の農場からの農作物の廃棄量は
正確な数字をつかめていないということです。

せっかく、作物を育てたのにコロナ禍で売り先が見つからず、
出荷ができず、廃棄されてしまった農産物の量は世界中で
一体どのくらいあるのでしょうか?

また、見た目が悪い農作物・規格外の農作物も
買い手がつかなために、保険として必要な量以上の苗を
育てている数字も含まれていません。

では、このように正確な数字として目にみえていない
農場の食品ロスにどのような対策が必要なのか、
日本国内の例は見つかりませんでしたが、
英国・米国・オーストラリア・ニュージーランドの例が
挙げられていました。

英国      : 「ナチュラリー・ウォンキー」
米国      : 「ペキュリアー・ピックス」
オーストラリア  : 「ウールワース」
ニュージーランド : 「オッド・パンチ」

という小売業者が農家と「全量購入契約」をしています。
この「全量購入契約」とは、異常気象の中で
農作物の育成のリスクを、生産者と小売業者が
より平等に負担する必要があるとするものです。

小売業者が特定量だけ発注するのではなく、
規格外の野菜も含めて、
生産されたものを全量購入するという契約です。

これにより、

1.生産者は過剰生産から解放され、生産量を適正化できる
2.小売業者も農産物をより安価で仕入れることができる
3.消費者にも旬の農産物を安価で提供することができる

というメリットが生じます。

最終的には食品ロスの削減・環境問題によい方向へと
つながるものとなります。

フードシステムの見直しの必要性

これ以上の「もったいない!」を発生させないためにも
上記のような「全量購入契約」や、
わたしたちのような一般家庭・レストラン等からの
食品ロスも再度、見直しをすべき段階になっているのでは?
と思います。

そこに立ちはだかる「フードシステム」の見直しの対策を
どう進めるかが、今後の大きな課題と痛感いたしました。

(フードシステム・・・
 食品の生産、加工、包装、流通、保管、調理、消費、廃棄
 食に関わるすべての活動)

世界的な異常気象、中国によるCOVID-19のパンデミック問題、
たくさんの大きな問題がある中、
一体、日本の現状はどうなのか?

一番、知りたい最新の情報(数字)がないのがとても残念です。

とはいえ、今後もこの問題については、
できる限り調査を続けていきたいと存じます。

これ以上の食品ロスを発生させないために、
今、自分にできること。。。
とてもとても小さなことですが、
普段から率先していきたいと存じます。
 

”食べ物にもったいないをもういちど!”を5回にわたって、
情報として挙げさせていただきました。
至らない点も多々あったと存じます。
次の新しい世界・日本の状況が発表されましたら、
また、まとめてご報告したいと存じます。
長々とお付き合いいただきましたこと、
深謝申し上げます。






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